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84年の推定人口は2,675万人であるが、南アにおける480万人の白人の生活水準は極めて高く、米国なみの豊か往生活を享受しているが、黒人(1,824万人)、混血人(282万人)、インド人(89万人)などは人種隔離政策により、経済発展の恩恵に浴さず、白人に比べ遥かに低い生活状態にある。しかし、アフリカ大陸の他の諸国の黒人の生活水準からみれば、南ア国の黒人は生活程度がかなり高い。
南ア経済近代化の原動力は鉱業である。南アの鉱物埋蔵量はクローム鉱が世界埋蔵量の84%、金が50%、マンガンが78%、プラチナが74%、バナジウムが47%を占めており、その重要性は単に数字の面から見る表面的なものを髭かに超えている。
鉱業は84年には国内総生産(GDP)の13.5%を寄与し、また84年の鉱物輸出(167億ランド)は輸出収入全体の70%以上を占めている。85年の鉱物輸出は191億ランドに達したものと推定される。(85年末現在の為替相場;100ランド=38.8米ドル)。
南アは世界最大の金産出国であり、84年の生産は約687トンで101億5,600万ランド相当の外貨を獲得した。85年の金産出量は703トンに達したものと推定される。
鉄鉱石は南アにとって、金、プラチナに次ぐ重要な外貨獲得源(84年、約2億5,000万ランド)である。石灰の輸出は83年の12億4,000万ランドから、84年には16億ランドに増大したものと推定される。

 

鉱業生産実績

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